第2週見所〜2018秋

照りつける太陽の下、8月25日に四国地区大学野球秋季リーグ戦が開幕した。愛媛・香川・高知の3会場に分かれ、同県対決の熱戦を繰り広げた第1週。混戦が予想される中、第2週も愛媛・香川・高知の3会場にて六大学が火花を散らす。
1つ目のカードは四国学院大学VS高知大学。今年の春季リーグで四国の覇権を争った1位2位の対決。3季連続優勝中の四国学院は第1週、今季より1部に昇格した香川大学と3戦に渡る熱戦を繰り広げた。3戦とも苦戦を強いられたものの、王者の実力を発揮し勝点は守りきった。王者四国学院は今春よりメンバーをガラリと変えて今季に臨む。今春打点王の山田晃は今季も4番を務め、第1週では猛打賞を記録するなど持ち前の打撃センスを発揮。また新チームより主将を務める黒岩も第1戦でサヨナラ打を打つなどチームを牽引。打線の軸がしっかりとしている。投手陣は開幕投手を務めた加藤、リーグ戦初登板初勝利をおさめた下里、スピードのある矢野、照屋など層が厚い。継投策でリズムをつくれるか。リーグ4連覇に向けて今週も勝点を奪いたい。対するは高知大学。開幕カードの高知工科戦では、盤石かと思われた投手陣が打ち込まれ1回戦、2回戦ともにまさかの連敗。投手陣の立ち直りと打線の奮起が待たれる。経験豊富なリードオフマン名嘉真、勝負強さが光る柘植らが打線を引っ張る。持ち前の粘り強く堅実な攻撃スタイルで得点を積み重ねることができるか。投手陣は今春最多勝の上ノ薗、道原の両右腕が本来の力を発揮することができれば試合を優位に進められることは間違いないだろう。ここ数年、優勝から遠ざかっている高知大学。念願の四国制覇に向け、2週続けて勝ち点を落とすことは許されない。
2つ目のカードは高知工科大学対松山大学。高知工科は開幕カードの高知大学に対し連勝で勝ち点を奪った。何と言っても魅力は破壊力抜群の攻撃陣だ。第1戦で2打席連続ホームランを放った絶好調河原、同じく好調の當田、ベストナイン常連の杉野、1回生ながらショートのレギュラーを守る新宅ら好打者が揃い打線に隙がない。高知大学盤石の投手陣を打ち崩した打線が第2週でも火を噴くのか。投手陣はエース尾崎、第1週で好投を見せた山上、上沢らが安定。投打のバランスで試合を優位に進め、今週も勝点を奪いたい。対する松山大学。ライバル愛媛大学から開幕2連勝で勝ち点を奪った勢いそのままに第2週に挑めるか。打線を引っ張るはチームのムードメーカー1番高橋、第2戦で3安打4打点と大活躍を見せた2番高田、今季より4番を務める西本だ。守りでは第1戦で好投を見せた田渕、ロングリリーフも可能な玉木、左腕河野らタイプの違う豊富な投手陣を1回生捕手三好がリードし、試合のリズムをつくる。チャンスで確実に得点し、こまめな継投策と堅い守りで第1週同様に試合をつくることができれば、今週も勝ち点をグッと引き寄せることができるだろう。
3つ目のカードは愛媛大学対香川大学。今春、強打で高いチーム打率を残した愛媛大学。しかしその高い攻撃力は開幕カードでは発揮できず2試合で2得点のみに終わった。第2週では本来の攻撃力を発揮できるか。注目は今春でベストナインを獲得した澤谷・太田の1・2番コンビ。第1週でも足を使った戦法が見られた。主砲の4番今村、オープン戦でホームランを量産した5番三宅の中軸陣も強力である。下位打線も第1戦猛打賞の大前、山田ら曲者揃いだ。投手陣は今春最多勝の中村、第2戦で好投した勝田が踏ん張れるか。打ち出したら止まらない強力打線が投手陣を援護し、勝点奪取を狙う。対する香川大学は開幕カードを勝ち点こそ落としたものの王者四国学院を最後まで追いつめ、次に繋がるスタートとなった。打線の軸となる4番の田渕は第1週でも持ち前の打撃力でチームを牽引した。上位を打つ濱田、大杉らが粘り強い攻撃で田渕の前にランナーをためる。守りでは第1週で好投を見せた三村、大森の2枚看板を経験豊富な捕手湯田がリードし、最少失点に抑える。念願の1部昇格を果たした勢いそのままに下剋上を起こすことができるのか。期待が高まる。
大混戦の予感が漂う四国地区大学野球秋季リーグ戦はまだ始まったばかり。各チーム、「優勝」の二文字に向かって全力でプレーする姿から目が離せない。
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