天候に悩まされ、延期となった試合はあったものの無事全試合を消化できた。1部2部ともに白熱した試合が繰り広げられた。今秋のリーグ戦を制した高知工科大学は負けなしで圧倒的な強さを見せた。
昨秋は惜しくも優勝を逃した高知工科大学。今季は圧倒的な強さで優勝を果たした。
投手陣では、鋭い変化球が持ち味で今リーグ34個の三振を奪った新人の吉賀(1年・大手前高松)や最優秀防御率を達成した飯田(2年:広陵)らを中心に奮闘した。打者陣においても、打点王を達成しサヨナラ満塁ホームランをも放ってチームを勝利に導いた打越(3年:相生)や首位打者およびチーム最多安打の後藤(3年:油木)などを筆頭に投打が噛み合い全勝優勝を果たした。
今季2位は松山大学。打者を翻弄し、今季5つの白星を挙げ最多勝利を掴んだ永井(3年:丹原)や正確なコントロールで試合をつくり1年生ながら注目を集めた秋月(1年:新居浜東)を始めとする投手陣の好投がみられた。
攻撃では、最多盗塁とチームトップ打率を達成した石原(2年:英明)や最多安打の活躍を見せ、チームの勝利に貢献した西村(3年:広島商業)を軸に粘り強い試合を見せた。
今季3位は聖カタリナ大学。投手陣は最多奪三振、最多勝利の活躍を見せた岩川(4年:東温)が個性溢れる投手陣を引っ張り勝利をもたらした。
攻撃では、高い打率を残した尾崎(3年:聖カタリナ学園)や多くの盗塁を決めた片岡(3年:必由館)、勝負強いバッティングを見せた福岡(3年:伊予)らが打線を勢いづけ脅威となった。
春季1位であった四国学院大学は今季は4位と悔しい結果になった。
守備はテンポの良い投球で試合を支配していた森元(4年:ノースアジア大学明桜)や力強いボールが特徴的な岩松(1年:香川西)などが冴えていた。
攻撃では高い打率を記録し印象に残る打撃を見せた新鞍(1年:志度)やリーグ戦初出場ながら4割弱の打率を残した山内(1年:常磐)ら若い力が奮闘していた。
第2週愛媛大に勝ち点をあげ、第4週には全勝してきた松山大から1勝を奪った高知大。
投手は藤原(4年:岡山学芸館)や太田(2年:加古川西)が圧倒的エースとして君臨し、森本(4年:広)、澤村(2年:高田商業)、小椋(1年:西大寺)、森輝(4年:高知追手前)を中心とする堅実な守りが流れを作った。打っては、安部(2年:倉敷古城池)や大畑(3年:大社)、小川(1年:海田)が活躍をみせた。1から4回生まで選手層が厚く、全員野球で戦い抜いた。
リーグ1の試合数となるほど、3回戦目まで持ち込む試合を多く作り、粘りをみせた愛媛大。
投手の榎本(3年:松山南)や小池(3年:焼津中央)、その多彩な投手陣をリードする奥信(2年: 盈進)をはじめ、その後ろの堅い守備陣が守り抜くことで、守備から流れをグッと引き寄せていた。攻撃においても、臼井(3年:祇園北)、米山(3年:伊那北)、太田(1年:松山北)、大成(1年: 神辺旭)がチームの流れを牽引し、打線が繋がりをみせ、大量得点を一挙にあげる試合も多く見られ、相手の隙をつきながら戦った。
2部リーグでは、新居浜高専が出場辞退をしたものの、5チームでの白熱した試合が展開された。今春2部へ降格した香川大学が優勝を果たし、昇格をかけ1部リーグ6位の愛媛大学との入替戦に挑む。
今季は最終戦まで順位がわからないほど白熱した試合が繰り広げられた。上級生だけではなく新人の活躍も多くみられたリーグ戦となり、来春のリーグ戦では上級生の更なる活躍や新たに加わる戦力にも目が離せない。冬の厳しいトレーニングを終え、レベルアップした各チームの姿に期待したい。
(報告者=高大 川田)