リーグ総括~2015秋
秋季リーグは三連覇を狙う愛媛大と連続の二位の高知大の三季連続のマッチレースとなった。両大学ともに三敗となり後のなくなったリーグ後半、苦しい戦いを意地の四連勝で一歩も引かないまま国立勢同士初のプレーオフにまでもつれ込んだ。プレーオフもリーグ戦同様、両者一歩も譲らない戦いの中、高知大が粘りきり18季振りの栄冠で幕を閉じた。
高知大は"鉄腕シバタ"のフル稼働が栄冠の原動力となった。貧打に苦しむ中、柴田-加賀爪のバッテリーは安定の投球で高知大の身上である"粘りの野球"の屋台骨を支えた。バッテリーに応える形で、守備範囲の広い外野陣・堅実な内野陣のディフェンスが機能し、苦しい場面も最小失点で切り抜けたことが大きな勝因である。貧打に苦しんだ打線だが、かたくなに一点にこだわる攻撃が加賀爪の3本塁打など幸運を呼び込んだ形となった。
愛媛大は、エース田中・新人佐藤、捕手乗松と磐石なバッテリー陣で、混戦を切り抜けてきた。春からの主軸の入れ替わりや学業のため主軸を欠いたが、攻守とも大きな見劣りなく、チーム力の高さを随所に発揮した。受け継がれている勝負強さに機動力が加わり、得点力の高さはリーグ一であった。最後は高知大の意地と粘りに鼻の差でかわされたが、来春、大きな戦力の入れ替わりもなく、覇権争いの中心となることは間違いないだろう。
開幕に出鼻を挫かれ、歯車が噛み合わなかった四国学院。重村・小久保・土田の投手陣が踏ん張りゲームを作ったが、持ち前の打線が機能せず、投打が噛み合わなかったことが悔やまれる。その中で愛…